01 7月

『サステナブル社会』を目指して…④

2013年7月1日

これを、社会や経済の観点、そして「B/C(費用対効果)」に当てはめ(パイは小さいが)論じると、 介護施設や病院であれば、1人の職員の仕事量と仕事内容が「1.5人分(2人介助が1人で可能)」に相当し、効率化が図られ負担が軽減される。また、オムツ代は激減するので、ランニングコストが大幅に削減される(平均的に考えても1施設百万円単位で。大規模施設では数百万円単位にも)。さらに、事故やケガ等の発生率が下がり、職員の腰痛も激減している(休まない、辞めない)。軽減された費用を、職員の待遇改善や設備投資にあてる等、環境整備に充てられることが望ましい。これらの事で、従来からの「介護」そのものに対するマイナスイメージが、社会全体から払拭され、雇用を促進し、業界全体と関連産業が活性化するはずである。

そして、もう一つ重要な点は “環境問題”。オムツは “地球にもどらないゴミ” で、廃棄には大量のCO2を出し、社会的にも環境的にも良い影響を与えない。何を大袈裟な…と言われるかもしれないが “塵も積もれば” である。なぜならば、それはやがて…“地球全体” で始まるからである。それは…(続く)

 

01 7月

『サステナブル社会』を目指して…③

2013年7月1日

僕の持論に「皮膚は “脳” である」という言葉がある。その皮膚の中で最も敏感なのが股間です。生誕後真っ先に、そして死の直前まで…快・不快の反応をする “脳”。しかし紙オムツを使用すると、その最も鋭敏な皮膚感覚を急速に鈍磨にさせていく。そしてそれは、後々『認知症』の引き金にもなっていくのだ。身体的にも廃用性症候群となり急速に機能が低下していく。生活行為を毎日続ける事が、究極で最高のリハビリなのだ。そして特に排泄は “尊厳” に関わる問題なのである。

  “家の主” たる本人が、自分たち家族の将来に夢を託して “一生で一番大きな買い物” が『家』。その頑張った本人が、たかだかトイレのしつらえの良し悪しで、やがて “主” ではいられなくなるのだ。そして家族は(その当人より)まだ若い(或いは)元気なのに、その人と暮らす術がなくなり、オムツ…となる。オムツ交換は “生活の後始末” なので、介護する者にも失望感が漂い、家庭崩壊につながる。トイレで排泄を続けられることは、堂々と家族の一員であり続けることに繋がり、全ての人の “希望” なのである。(続く)

01 7月

『サステナブル社会』を目指して…②

2013年7月1日

僕の『もの』を考案する時のコンセプトは「道具が身体の一部として…つまり眼鏡や靴のように “生活の武器” になれば、それが自立の第一歩になるはず。“させる” のではなく、条件をやさしくすることで “自分でする” にしたい」。

そうした観点で、この10年…何方もが 、いつまでも “生活の主体” で有り続けていくために、いくつかの『もの』を、世に出させてもらった。コンセプトスローガンは『 “もの” が、人(生活)を応援する!』(笑…でも真剣!)

その中で、特に「排泄のあり方」は、人間として自尊心を保てるか、崩壊させられるかの “分水嶺” なのである。しかし、長らくこの国は…高齢や障がい者になったらオムツで排泄するのは「仕方がない」と思われていた(今でも)。その旧態依然とした “常識と諦め” を打破し、誰もがいつまでも「生活の主体(排泄=トイレ)」であり続けることを大切にした。

FUNレストテーブルは、既に全国各地の病院・高齢者施設等、多くの公共機関で設置・使用されていますが、2011年『世界遺産・清水寺』の多目的トイレにも設置され、広く国内外の方々に関心をいただいている。このことによって、公共の多目的トイレのみならず、高齢になったらとても使いづらい、公共及び一般家庭のトイレの設置法などが変わるきっかけになればと心から願っている。そして地球上全ての人々は、国が違っても…人間という “身体の仕組み” は同じなので、いつか世界へ。(続く)

01 7月

『サステナブル社会』を目指して(宣言!…的な)

2013年7月1日

1995年 1月17日…僕は神戸市で講演に呼ばれていた。僕の仕事の “流儀” として、必ず「前日から現地に入る」のが、常であった。現に前日(1/16)は、神戸市内にホテルを予約していた。しかし、急用が出来てしまい、初めて流儀を守れなかった(前日現地入りができなかった)。ということで、僕は…阪神大震災の被害者になるところを、偶然にも免れたのだった。「助かった生命を(大袈裟だが)必ずや  “世のため人のために”…」と、それ以前にも増して思うようになった。

そして何か「お役に立てることは…」と、いろいろ調べているうちに、震災後…二次的被災として自殺者と餓死者が多く出て、その理由が「トイレが足りなかった」という事を聞いて愕然とした。生きるものにとって『食事と排泄』は不可欠でセットなのだ。故に支援も食べる保障をしたならば、出す(排泄)保障も応分にしなければバランスを欠き、生きていけない。しかしこれは被災地だけの話ではない。私たちのすぐそば…そう!この街にも “被災者”(高齢者や障がいのある方たち)が毎日いる。だからこそ『排泄は大切』だと何より思った。

トイレの数はもちろんだが、“量” だけではなく “質” が大切で、いつまでも “自分らしく” あらねば…。たとえ人に手を借りたとしても “尊厳” が保たれる生活を実現するために、その3年後『FUNレストテーブル』を考案した。(※2001年商品化)

 高齢者等、足腰が弱くなり、バランス能力が低下し、しゃがむ、立つなどの動作が困難な方の、生理学に基づいた “人間らしい動作” を促し、同時に介護者の精神的・肉体的負担を軽減するために…との両面から、テーブルの幅、長さ、位置、高さ等を計算し、その事項を満たす安全性と耐久性を兼ね備えたものが『FUNレストテーブル』である。(続く)

30 6月

み〜んな!『国宝』だぁ!!

2013年6月30日

去る…2013年 3月 2日「サンケイブリーゼプラザ(大阪)」にて…

介護総合研究所『元気の素』PRESENTS『第2回 元気の素 次世代フォーラム 2013』が、開催されました。

2002年に、大阪にて誕生した『元気の素』といたしましては、(大阪)最後のイベントとなり…感激と感動のフィナーレを飾ることができました。その “御礼” と「未来へ」ということで、HPにブログを書きました。 (それを第一項目に)

 

この度の、第2回 元気の素『次世代フォーラム』に、ご参集いただきました皆様…北は北海道、南は九州、そして佐渡島 等々…日本全国より本当にありがとうございました。

ご登壇いただきました『西七条(京都)』『舞風台(福岡)』『風の村八街(千葉)』『カーサ月の輪(滋賀)』、そして『音羽山 清水寺 大西英玄様』…衷心より御礼申し上げます。

アンケートにもありましたが、勇気づけられたり、心が軽くなって「辛さ ≦ 希望」が湧いてきた方々が多くおられたとのこと。実に素晴らしいことで、僕も “我が事” のように嬉しかったです。

 今回のフォーラムは、『元気の素』最後のイベントということで、スタッフの『高畑美穂さん』が中心になり、企画・立案・会場予約・出演交渉等々、全てをやってのけてくれました。

高畑さんが『元気の素』に務めてくださって約8年。

彼女はきっと「自らの “8年間” の集大成」を、あのステージで見事に表現し、或る “未来予想図” をも背景に投影しながら、僕らをプロデュースしてくれたのだと思います。高畑美穂さん…本当にごくろうさまでした。

 僕も…「元気の素の10年(達成と途中)を表現する」という “念願” が叶い…嬉しい!嬉しい!ファイナルステージを終えることが出来ました。

最後の “スペシャル対談” で、英玄様は「この会(フォーラム)は、上野先生から皆様方への “YELL”(エール)ですね…」と言ってくださった。

そうなのです!(手前味噌ですが)この10年間…僕がさせていただいた「講座」や「セミナー」そして「定期指導」等は、全て『YELL』だったのです。

 この時代…利己的で即物主義的な仕事ばかりを選ぶ人間が多い中で、こんな結論の出にくい、刹那的な…しかも子供(成長過程)に携わるのではなく、“老いていく時間と人生” に関わるのである。しかし、それゆえに“高い人間力”が必要なのが『介護』の仕事なのだ。だからこそ、「よくぞ!この仕事を選んでくれました(ありがとう!)」という気持ちで、毎回毎回…精一杯の『YELL』だったのです。ですから…講座や指導では少々厳しい事も申しました(すみません)。でもそれは、こんな “良質な人たち” が、後から泣いたり、後悔したり、事故やケガで残念な思いをしてほしくなかったからなのです。

※でも…相当!誤解されているのだろうなぁ「上野は厳しい (キツイ)」と。“ヒール役” なんか誰もしたくないですヨ (涙) しかし!誰かが言わないとネ。

 僕が人前で講演・講義をするのを、“初めてお聴きになる” 英玄様が、そのことを分かってくださったことが大変ありがたく、と同時に「素晴らしい洞察力であるなぁ…」と、感動いたしました。そんな思いでお聴きしていたら、頭の中が真っ白になってしまい「(ひとまず)これで最後なんだなぁ…」と、この20数年間の様々なことを思い出し…胸が熱くなり “不覚にも” ファシリテーター役 を忘れて、英玄様の話を観客のように聴き入ってしまいました。(だから一部 “とんちんかんな話” をしてしまったぁ…大反省 m(_ _)m )

しかしながら、多くの皆様に喜んでいただけて、とても幸せな時間でありました。本当に、ありがとうございました。

歌舞伎の大好きな僕から言わせていただけば…(以前 Twitter に書いた)

「(中村)勘三郎さんの時も思ったことだが、『11代目 市川海老蔵』『六代目 中村勘九郎』『四代目 市川猿之助』(襲名順)たちは、ほぼ 同世代で “同時期” に…偉大な父や先代の名跡を継いで、今…必死に精進を重ねている。あんなにも才能豊かな役者さん(逸材)と “同じ時代” を生きている喜び。お三方とも…いつの日か『人間国宝』となられるであろう。その “階段を上り始めた瞬間” を観ている誇らしさ…なんと幸福なことだろう。」と。

英玄様を観ていると、それと同じ “喜びと高揚感” を感じる。

若干34歳(お三方と同世代)で、将来…あの “大看板” を背負って立たれることを “天命” とし、日々…厳しい精進を重ねておられるのだ。そして彼もまた…今 “階段を上り始めている” 。実に頼もしく、素晴らしいことである。

 さて、会場にお越しいただいた皆々様…

残念ながら (!?) 皆様や僕などは “国宝” には推挙されません(苦笑)。

しかし!確実に皆様方は…『 “国” の “宝” 』だ!!(間違いない!)

皆様!ご一緒に “同じ時代” を『生きてる 生きてく』( by 福山雅治…笑)

そして、この “ニッポン” を…さらなる!佳き国にしてまいりましょう。

 P.S. 既にご案内のとおり…

僕は、新年度から…「講座・セミナー等(主催)」を休止いたし、東京へ戻ります。

介護界から…少しだけ距離をおいて “異分野” の仕事をしてまいります。

『CHANGE! CHALLENGE!!』

それゆえに、今後は “違うアングル” から、今まで以上に…皆様方を「応援」し「YELL」を送り続けてまいります。

『元気の素』と、共に過ごさせていただいた 10年間…大変幸せでした。

本当にありがとうございました。m(_ _)m

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